2022-01-01から1年間の記事一覧

人にイラついても落とし穴は掘っちゃいけない

[1]傷のついた水筒 眠たい目を擦って大食堂で朝ごはんを食べていると、先生に呼び出された。どうやら、僕は身に覚えのないことで怒られているらしい。小学五年生の林間学習でハチ高原へ行った時の話。 なんでも、真夜中に僕が二階から水筒を投げたらしい。…

歯の抜けている本数が多い人ほど手癖が悪い

[1]鹿のお尻は固い 現職に就く前、ブラック企業を勢いで辞めてしまい、それでも生きていかねばならなかったので「繋ぎのバイト」を数ヶ月していた。 ブラック企業で地獄を経験したので、もうここまでくればやったことのない世界を覗いてみようと思い警備員…

ヒジの破れたカーディガン

[1]大学で学ぶこと 何年も着倒してヒジが大きく破れたカーディガンをいつも羽織りながら講義していた社会学の教授を見ながら、社会を学問する人が社会から逸脱した服を着てていいのか?と当時学生の僕は思っていた。 しかし落ち着いたトーンで放たれる内容…

カモは馬鹿みたいに可愛い

[1]現実から目を逸らすな カモ。毎朝通勤途中にカモが沢山泳いでいる川を眺めながら、橋を歩いて渡るのが楽しみになっている。カモはなぜあんなに愛らしいフォルムをしているのだろう。ウキウキしながら眺め癒されていると、数メートル先の歩道でカモが死…

バンドマンの職業はなんだって良い

[1]頭が狭いは格好が悪い フリーターでバンドマン、かっこいいと思う。夢を追いながら気がついたら年齢を重ねてしまって八方塞がりになる姿だって本気であればかっこいいと僕は思う。美しくなるかはどうかは本人次第だ。社会人であることに安心して石を投…

自分で自分を救う

[1]物心ついたとき 一番最初の記憶はどこからだろうか。僕の場合は、水風呂に入りながらシャボン玉を吹かしていたら、うっかり手を滑らせてシャボン液を浴槽に落としてしまったところから始まる。多分2〜3歳くらいの記憶だ。そのあと母がおやつだと言って…

TOEICの得点が思い出せない

[1]失敗の事実は残りやすい 寒くなると思い出すことがある。深夜に目覚めるとそこは河川敷の工事現場だった。夜も煌々と照らす現場用照明の放熱の暖かさに誘われて、僕は家に着く前に、工事用看板に背をもたれて寝ていたようだった。あと川を越えれば家に…

寿命タイマー

[1]残業を考える かつて僕が勤めていたブラック企業の社長は言った。「時間、やり甲斐、お金。君にとって一番大事なものはなんだ?」 そもそも、毎日サービス残業させられて疲弊していた20時頃に全社員を集めて、終電までこんなことを一人一人に聞いてくる…

カマキリハンドルが売れる地域には近づかないほうが良い

[1]カマキリハンドルの自転車 中学生の頃は怯えながら暮らしていた。毎年卒業式にはどこで代々引き継がれたんだというような刺繍入りの短ラン長ランが溢れかえる、やや昭和の香りがする権力と暴力のヒエラルキーが支配する中学校だった。ヤンキー同士の学…