アドレナリン

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ここ2週間くらい忙しなく動いていて、朝に家を出てずっと1.3倍くらいの速さで仕事をこなしてそのままDoor to Doorでスタジオに入り音楽をして、日付が変わる頃に帰っていたものだから、自分の肉体的な疲れよりもアドレナリンの方が上回っていて、感覚的なものが飛びだし続けていた。

 

スタジオ帰りの終電の中で酔っ払いとカップルとなんだか怪しい人や疲れた人に囲まれて目を瞑るもののアドレナリンのせいで全く眠気は訪れず、我儘な死生観や音楽観が糖分の足りない頭の中を飛び交っていた。

 

 

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「なんのために音楽をしているのか」という問いに輪郭のある答えなんてなくて、強いていうなら「ただの我儘」に過ぎないんだけど、そうした我儘に10年前から名誉欲や金銭欲やあらゆる暴利が上塗りされてよくわからない塊になっていた。千と千尋の神隠しで出てくる自転車とヘドロがまとわりついた川の神様みたいな。

 

けれど、ここ2年ほどですっかり「我儘そのもの」と「認められたいという欲求」だけが残り、バランスが取れるようになった気がしている。正直になるべきものがよりクリアになったというか。

 

なのでそういった死生観にまとわりついた土着哲学みたいな話ばかりしてメンバーを困惑させているが、結局は言葉よりも音に込めてサウンドで会話した方が過不足なく情報を伝えれるので、まぁ、楽しんでいます。