祭りは準備が一番楽しい

 

きっとアーティストはこの状況に半ば絶望しながら、だけど楽しみながら、隠れてせかせかと芸術を生産しているんだから「なにしてるの?」なんて野暮なことを聞いちゃいけない。最近の活動雑記。

 

[ZOOZ]

この世の情勢下でもできることをやりつづけている。ただ「音楽の灯を絶やすな!」では全くなくて「せっかくだしいろいろやってみよう〜。モチベーション大事だし〜。」という感じで、自分達が音楽を楽しむマインドに重きを置いている。


なのでライブできるときは普通に(情勢に合わせて対策もして)するし、心が動くクオリティなら配信だってする。野外でアコースティックライブするのが楽しければする。なにより沢山曲を作っている。作りすぎている。作りすぎているということは録りすぎている。嘆くばかりでは何も生まれない。良いライブと、良い作品を、空回りせずに生み出すサイクルに感謝して毎日楽しんでいる。


ZOOZのベース、ジョーザキくんがSNSを停止し、周りは心配している人が多かったが、彼は非常に元気である。ベースもすこぶる良い。心配している人が多いのは彼のキャラクターや人徳の現れだと思う。SNSのノイズは、心に薄く薄く埃とニスを塗り足していって、気づけば落ちない汚れだらけになってしんどくなってしまうことがある。とにかく元気が一番良い。

 

 

[THE SALARYMEN]

完ノン別所さんと僕のユニット。より生活や社会のリズムに組み込まれたペースで活動しているので、はっきり言って世の情勢はなんの支障もない。

所ジョージのような気ままな、だけどしっかりと定期的な活動である。さっと集まって、さっと録って、音楽の話をして、飲みに行って人生の話をする(情勢が落ち着いたらもっと飲みに行きたいというところは小さな楽しみとして持っている。)

この生活のペースが非常に重要で、馴染んだ生活の音を鳴らすためには、体に染み付いたペースを保つことが大事だ。別所さんと時たま飲みに行くのが個人的に一番精神を健全に保つ方法なのかもしれない。

 

 

[ガストバーナー]

ミニアルバム「Happy」のリリースがアナウンスされた。発売日などの詳細はまた後日。

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僕以外のメンバーが名古屋だけど、逆に遠距離だから会って話したり練習をしたりする時間がやたらと濃い。この情勢で移動自体が制限されたり、移動するからには最大限気をつけなきゃいけないところも多いなかで、リリースまで辿り着いたのは非常に嬉しい。

初ライブもまだしてないけど。

 

はるきちさんは何だか心が傷つく箇所が僕と近しいことが多い(気がしている)。生きにくいと感じる点が似ていて、ストレスを感じた時の反応(とにかく眠たくなってしまう)とか、そういうときの選択の取り方とか、人生を背景にした音楽に向かう態度や姿勢みたいなものが、僕より断然ストレートに、正直に出ている。それは圧倒的な個性だと思うし、紆余曲折の仕方が僕よりも激しくのたうちまわっていて、そこから音楽に昇華されていく様に強い共感やリスペクトを覚える日々である。あ、この人は何か社会以外のクリエイティブな場所がないと駄目なんだなと感じる。バンド組めて良かったなと思う。

 

 

[まだ内緒のバンド]

内緒のようで内緒でないバンドを準備している。結構形になってきていて、頻度多く形を整えている。


個人的には、ダークネスな心の動きを音楽に落とし込むのは、入り口は大胆だけど実のところは繊細な作業の連続で、煮え切らない心の動きを音楽化していく一連の営みにすごくやりがいと面白みと音楽的良さを感じている。サビがどーん!リフがぎゃーん!みたいなものでは表現できない良さがある。

完全に季節が寒くなりきる前に、このバンドの曲も発表できたらなと思う。

 

 

なんだか気がついたらどれだけ音楽するんだっていうほど抱え込んでいる気がするけれど、結局どれも人生だったり考えだったり時代を通じた心の動きをどうやって歌詞も含めたサウンドに込めるかというところに焦点が当たっていて、楽しすぎる。音でお喋りしたり飲みに行ったりしているのと一緒だ。おかげで人生が豊かだ。

一方で商業ベースだったり流行りだったりは軽視するのではなく、捨てるわけではなく必要なものだから小さく折り畳んでポケットに入れつつ、感情に重きを置いて音楽をするのが最近の自分のテーマなのかもしれない。

まぁ、楽しくやってます。今年、色々曲ができるプロセスに自分が居れて幸せだな。